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昇降デスクのメリットとは?選び方のポイントとおすすめ商品

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集中力UP?昇降デスクが人気の理由とおすすめの選び方

はじめに

近年、オフィスやテレワークでのデスクとして昇降デスクの人気が高まっています。そこで今回は、昇降デスクが人気の理由や使うメリット、選ぶ際にチェックしたいポイントについて詳しくまとめました。最後にコイズミファニテックの「ULTAGE(アルテージ)」シリーズから昇降デスク、スツール、便利な関連アイテムもご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。

昇降デスクとは? 近年、流行している背景

昇降デスクとは『立ち作業に対応したスタンディングデスク』の1種です。スタンディングデスクには天板の高さが固定のタイプと座った姿勢にも対応した高さが調整できるタイプがあり、後者が昇降デスクと呼ばれます。

昇降デスクは海外のオフィスで広く利用されており、近年では日本の企業でも導入事例が増えてきています。背景のひとつが「座りっぱなしのデスクワークがもたらす健康リスク」への懸念です。座りすぎは癌や脳卒中、心筋梗塞、糖尿病といった生活習慣病を誘発しやすいという研究結果が世界で報告されています。

日本人が平日に座っている平均時間は1日7時間程度で、世界規模で比較してみるとかなりの長時間です。そのため、厚生労働省は「立ち作業を取り入れて座りすぎを改善すること」を推奨しており、ひとつの効果的な対策として昇降デスクへの注目度が高まっています。

出典:座位行動|厚生労働省

昇降デスクを使うメリット

昇降デスクを使うメリットとして『座り姿勢と立ち姿勢を交互に行うことで健康を促進できる』ことなどが挙げられています。

出典:座位行動|厚生労働省

また、昇降デスクを取り入れて座りすぎを防止すると、以下のような身体の不調を予防・改善する効果も期待できます。

①肩や首のこり、腰痛を予防・改善する

昇降デスクを活用して立ったり座ったりと姿勢を変えることで、肩や首のこりを予防・改善する効果は、2011年にアメリカで行われた研究によって以下のような結果から伺えます。

【座り作業と立ち作業のどちらにも対応する装置を7週間使用して作業を行った研究結果】
・座っている時間を224%(1日あたり66分)短縮したところ、背中の上部と首の痛みが54%改善した
・装置を取り外して座り作業のみになると、背中・首の痛みがほぼ元通りになった

出典:Reducing occupational sitting time and improving worker health: the Take-a-Stand Project, 2011|PubMed

腰痛を予防・改善できる効果は、2016年にアメリカのスタンフォード大学で行われた研究において、以下のような結果がみられたことから期待できます。

慢性腰痛を抱える大学職員46名に3ヶ月間、座り作業と立ち作業を組み合わせて業務をしてもらったところ、時間の経過とともに症状の緩和がみられた

出典:Impact of a Sit-Stand Workstation on Chronic Low Back Pain: Results of a Randomized Trial|PubMed

②消費カロリーが高まり運動不足解消につながる

立ち作業を行うことで、消費カロリーが増えたり、運動不足解消につながったりすることの効果は、2014年にチェスター大学が実施した研究結果から伺えます。

21~61歳のオフィスワーカー10人に対して座り作業と立ち作業の消費カロリーを調査したところ、立ち作業のほうが170kcal以上のエネルギーを余分に消費することが判明した

出典:Standing-based office work shows encouraging signs of attenuating post-prandial glycaemic excursion|PubMed

③仕事や作業中の集中力が高まる

昇降デスクを導入して座ったり立ったりと体勢を変えることにより、仕事や作業中の集中力が高まる効果は、過去に日本人間工学会が実施した「座る」「立つ」の体勢の違いによる作業パフォーマンスの比較実験において以下のような結果が出されました。

女子学生12名に対してExcelによる一桁の計算作業を120分行った結果、座ったまま行うよりも「座る」→「立つ」と体勢を変えるほうが正解率は高かった

出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jergo/48spl/0/48spl_450/_pdf/-char/ja

④仕事や作業の生産性が高まった事例も!

仕事や作業の生産性を高められることも、昇降デスクを導入する大きなメリットです。過去にテキサスA&M大学の研究者たちが行った調査において、昇降デスクがもたらす生産性向上効果について以下のようなデータがみられました。

コールセンターで働く2つのグループの作業量を6ヶ月間調査したところ、高さを自由に調節できるデスクを使用していたグループは、座って使用するデスクを使用していたグループよりも生産性が46%高かった

出典:Call Center Productivity Over 6 Months Following a Standing Desk Intervention|Texas A&M University

ただし1日中立ちっぱなしで作業をすることはおすすめではありません。長時間立ち続けると足がだるくなったり、姿勢を保つことが苦痛になったり、かえって集中力や生産性が低下する恐れがあるためです。立ち続けることは避け、「座る」と「立つ」を繰り返すことを意識するとよいでしょう。

自分にあう昇降デスクの選び方とポイント

ここからは「自分にぴったりな昇降デスク」の購入に向けて、商品を選ぶ際に注目したいポイントをご紹介します。

①昇降デスクの種類

昇降デスクには、高さ調節の機構の違いによって「手動式」「ガス圧式」「電動式」の3種類の昇降タイプがあります。種類によって使い勝手や価格といった特徴が異なるため、最適なタイプを選びましょう。

種類仕様メリット
手動式手でハンドルを回してデスク天板を昇降させる。電源が不要で、電源が近くにあるかどうかを気にせず設置できる。他のタイプより安価で導入しやすい。
ガス圧式  ガスシリンダーのガス圧で天板を上げる。レバーで操作するタイプが多い。電源が不要で、手動式よりも手軽に天板を上げられる点がメリット。
電動式  電動モーターを動かして天板を昇降させる。ボタン操作だけで昇降できるので操作が一番簡単。 天板の高さを数値で表示できるものもある。

手動式とガス圧式は、価格や設置場所の面で導入しやすいメリットがありますが、電動式と比較すると昇降の際に手間がかかります。立ち作業と座り作業を頻繁に行う場合は、手軽に数値で高さ調節ができる電動式がおすすめです。

また電動式の場合は、好みの高さを登録できる「メモリー機能」や安全面を考えた「障害物検知機能」などの便利な機能が付いているどうかも重要なポイントです。

②昇降する高さの範囲

ご自身の身長や用途を考慮し、適切な昇降範囲のものを選ぶようにしましょう。「天板の最も高い位置と最も低い位置」も商品によって異なるため注意が必要です。特に複数人で使用される場合は、使用される方全員の身長に対応できる昇降範囲の大きなものがおすすめです。

おすすめの昇降範囲

目安として最低位が600mm、最高位が1200mm、昇降範囲が600mm程度のものだと、低身長~高身長の方の立ち作業・座り作業に対応できるでしょう。

昇降ストロークをチェックする際の参考に

<昇降範囲をチェックする際の参考に!>

立ち作業が快適に行える正しい姿勢を保てる高さは、「立ち姿勢でデスク天板に腕を乗せた時に、自身の腕の角度が90°より下にならない高さ」がひとつの目安になります。

また、座り作業の場合も同じく「デスク天板に腕を乗せた時に、自身の腕の角度が90°より下にならない高さ」で正しい姿勢が保てるとされています。

③天板の形状とサイズ

まず天板形状を考えましょう。昇降デスクの天板形状は主に長方形とL字型があります。

長方形の天板はシンプルで使い勝手の良いスタンダードなタイプです。L字型の天板は片側が直角に曲がったタイプで、天板が2方向にあるため幅広いスペースで作業がしたい方におすすめです。

 

次にデスクに置くパソコンや道具から天板の幅と奥行きを考えましょう。幅は、PCモニターを2つ横並びで配置する場合、1200mm以上がおすすめです。奥行きは、天板の上にPCモニターとキーボードを設置するには、500mm以上あると充分なスペースが確保できます。

デスクのサイズについては、こちらの記事でも紹介していますのであわせて参考にしてみてください。

長方形天板のPC・道具配置イメージ
L字型天板のPC・道具配置イメージ

L字型天板で2方向とも500mm以上の奥行きあれば、片方でパソコンを使ったデジタル作業をして、もう片方でノートや筆記用具を広げたアナログ作業をすることもできます。

 

そして、天板の素材も大切なポイントです。強度のある材質や厚みのある頑丈な天板のものがおすすめです。家庭に設置される場合は、インテリアと相性のよい天然木を使用したものもおすすめです。

天板の素材については別の記事でも紹介しているのでぜひこちらもチェックしてみてください。

④様々な便利機能

昇降デスクは、以下の便利な機能が付いているどうかも重要なポイントです。

メモリー機能(電動式昇降)

メモリー機能とは、自分で設定した高さで昇降が止まるように登録できる機能です。自分の「立ち作業用の高さ」「座り作業用の高さ」を登録しておけば、ボタン一つで好みの高さに切り替えることができ、毎回高さを調節する必要がありません。また複数人で使用する場合も、それぞれの人に合った高さを登録できます。

障害物検知機能(電動式昇降)

障害物検知機能とは、昇降時に衝撃を受けると*昇降する動作が止まる機能です。(*天板を上げている時は下に数cm、下げている時は上に数cm戻って停止する)例えばデスクの上下に家具があり、昇降しすぎてぶつかってしまった場合も、動作を停止することで家具をそのまま圧迫してしまうことを防ぎます。

ロック機能(電動式昇降)

ロック機能とは、昇降ボタンやメモリーボタンを押しても昇降しないように設定できる機能です。例えば小さなお子さまがいるご家庭の場合、デスクを使わない間ロックをかけておくと、お子さまがいたずらで押してしまってもデスクが昇降しないので安心です。

配線の収納機能

昇降デスクは電源コードやUSBケーブルなどの配線が整理されていないと、昇降時に配線が引っ張られてしまう恐れがあります。そのため配線を整理しやすい収納機能がついていると便利です。コード類を逃がせる「配線孔」や電源やコードを収納できる棚があると、デスク周りの配線が絡まることや昇降時にコードが引っ張られて外れることを防止できます。

後付けの収納トレーも販売されていますが、初めから収納機能がついているデスクを選ぶと、配線付きの電子機器が増えた際にも便利です。

コイズミファニテックの昇降デスク&スツール「ULTAGE(アルテージ)」

昇降デスクをお探しの方にはコイズミファニテックのULTAGE(アルテージ)の昇降デスクがおすすめです。

ULTAGE(アルテージ)は通常の昇降デスクの機能に加え、ユニバーサルデザインの視点を取り入れたデスクシリーズで、体を囲むような形状のデスクのため手の届く範囲で作業がしやすい設計となっています。また天板はホワイトオーク突板を使用している為、頑丈で高級感があります。

この章ではアルテージの魅力について紹介していますので昇降デスクを検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

ULTAGE(アルテージ)シリーズのお取り扱い状況は、各店舗にお問い合わせください。

使いやすい2本脚のスタンダードタイプ「昇降デスク(2本脚)」

使いやすい2本脚のスタンダードタイプ「昇降デスク(2本脚)」

限られたスペースに昇降デスクを設置したいという方やシンプルな昇降デスクをお探しの方にはアルテージの昇降デスク(2本脚)がおすすめです。

画像左:昇降デスク(2本脚)ラウンド天板
画像右:昇降デスク(2本脚)フラット天板

昇降デスク(2本脚)にはラウンド天板とフラット天板の2種類があるので、お好みの形状を選択いただくことが可能です。

昇降範囲650mm
サイズW1.200×D680×H630~1,280mm (天板奥行き KWD313:600mm / KWD314:650mm)
主材料天板/ホワイトオーク突板 プリント化粧板、昇降デスク脚/スチール
メモリー機能高さ登録メモリー機能付き(4パターンまで)
ロック機能ロック機能付き(昇降ボタンやメモリーボタンを押しても昇降しないように設定可)
障害物検知機能障害物検知機能付き (天板を上げている時は約5cm下に、下げている時は約5cm上に戻って停止する)
配線収納配線孔付き、背面棚付き
USBポートUSB給電ポート付き(定格:DC5V-0.8A)
簡易組み立て構造昇降脚は簡易組み立て構造

2方向の作業スペースが広々使える3本脚(L字型)タイプ「昇降デスク(3本脚)」

集中力UP?昇降デスクが人気の理由とおすすめの選び方

部屋の角に設置したり、作業スペースが2方向に広く取れる昇降デスクを設置したい方にはアルテージの昇降デスク(3本脚)がおすすめです。W1,510×D1,210mmと余裕あるサイズのL字型天板のため、複数のモニターを使用する方の作業効率を上げることができます。

 

また、角の脚は椅子に当たらない位置にあるため角の対して斜め向きに作業することもできます。

 

画像左:昇降デスク(3本脚 左)
画像右:昇降デスク(3本脚 右)

昇降デスク(3本脚)は、利き手にあわせて右タイプ・左タイプを選ぶことも可能で、自分に合った使いやすいデスクを選択していただけます。

昇降範囲650mm
サイズW1,510×D1,210×H630~1,280mm(天板サイズ W1,500×D1,200mm)
主材料天板/ホワイトオーク突板 プリント化粧板、昇降デスク脚/スチール
メモリー機能高さ登録メモリー機能付き(4パターンまで)
ロック機能ロック機能付き(昇降ボタンやメモリーボタンを押しても昇降しないように設定可)
障害物検知機能障害物検知機能付き (天板を上げている時は約5cm下に、下げている時は約5cm上に戻って停止する)
配線収納配線孔付き、背面棚付き
USBポートUSB給電ポート付き(定格:DC5V-0.8A)

デスクでの仕事や作業をより快適にする「アルテージデスクシェルフ」

デスクシェルフ(大)を使用

アルテージには天板上に設置可能なデスクシェルフも複数ご用意しています。3本脚(L字型)、2本脚の双方に対応のできるデスクシェルフを準備していますのでお好みの形を探してみてください。昇降時の揺れなどでデスクシェルフがズレたり落下しないよう、専用の金具で固定することができますので安心してご利用いただけます。

画像左上から:デスクシェルフ(小)、デスクシェルフ(コーナー)、デスクシェルフ(大)

 

また、アルテージには昇降タイプ以外にも固定タイプがありますので気になる方はあわせてご覧ください。

アルテージ デスク、アルテージ デスク(コーナー)
画像左:アルテージ デスク
画像右:アルテージ デスク(コーナー)

中腰でも腰かけられる「アルテージ スツール」

アルテージには、中腰の着座姿勢をサポートできるスツールもご用意しています。 座面高を460mmから650mmまで調節できるため、通常の天板高さのデスクに向かう場合から天板を上げた状態のデスクに向かう場合(中腰)まで対応することが可能です。

カラーは3色からお選び頂けます。

まとめ

今回は昇降デスクのメリットや選び方を解説するとともに、コイズミのおすすめ商品をご紹介しました。

昇降デスクを取り入れることで、「座りすぎ」によって引き起こされる不調や病気のリスクを軽減できたり、集中力が高まって生産性が向上したりといったメリットがあります。ただし、商品によって機能や使い勝手などが異なるため、比較しながら慎重に選ぶことが大切です。

ぜひコイズミファニテックの昇降デスクもチェックしながら、ご自身の身長や予算、用途にマッチするものを見つけてみてください。

「ULTAGE(アルテージ)」シリーズのお取り扱い状況は、各店舗にお問い合わせください。